Trials to summarize OKAZAKI KYOKO's unbind comics岡崎京子の未単行本化作品を要約する試み - BABY IN ACTION GO!! GO!! GO!!

BABY IN ACTION GO!! GO!! GO!! FEEL YOUNG(祥伝社) 1995年10月号 ※「未完作品集 森」(2011年9月 / 祥伝社)に収録

吉本まゆこ(27)、水泳インストラクター、バツいち、子持ち。富岡多恵夫(23)、電機会社マーケティング部勤務、独身。世界の平和は彼ら、ミラクル・ピンキィとワンダー・レッドによって守られていた。

ある日のコト、山田君(23)と鈴木君(22)がフランスと中国の核実験に関して、両国製品は捨てた、中華料理反対、と語り合っていたら、目についたのはシャネル、A.P.C.、アニエスb、カルチェなどで着飾り、肉マンを頬張り、ウーロン茶やエビアンを飲み食いしているお嬢さんたちだった。「分かってない。彼女らに進言しよう。」と試みるが、逆にソシガヤオークラジモティギャルズ(16)の彼女らに「欲しいもん手に入れて何が悪い?アタシたちの青春のアカシなんだよ」とシメられてしまう。「結構、可愛い顔してんじゃん。体アジミして、Hな写真撮ってトーコーしちゃお。」と、犯されかけたその時「ちびっこたち、頭を冷やせ!!」とミラクル・ピンキーとワンダー・レッドが駆け付け、「全員を」ボコボコにして解決する。ちびっこたちに愛と勇気を教え、二人は風のように去っていく。

富岡は「会議を抜け出しちゃってボーナスの査定に響くなあ」、吉本は「大学時代は楽しかったけど、もうトシだしあと2、3年かな」、二人は帰りの山手線でそんなことを話していた。

戦隊?ヒーローものといった設定は遊びであって、フランスと中国の核実験強行への世間の反応に対する彼女のスタンスが垣間見えて面白い。エッセイ漫画のような形で真面目に演説するよりも、遥かに余裕を感じるし、漫画を生業とするもののプライドを感じる。