Trials to summarize OKAZAKI KYOKO's unbind comics岡崎京子の未単行本化作品を要約する試み - みりん星人大襲撃

みりん星人大襲撃 CUTiE(宝島社) 1994年9月号 CUTiE comic(宝島社) 2000年2月号 ※短編集「恋とはどういうものかしら?」(2003年5月 / マガジンハウス)に収録

のび太としずかは同棲中で、週に3日は互いのチンポとマンコを舐めあう程にラブラブだ。ある夏の夜、二人仲良くスイカを食べているところに、爆発したみりん星から逃げ延びたみりん星人たちが落ちてきた。のび太に一目惚れした王女はのび太の気をひこうと、可変の体をのび太好みに姿を換え求婚し、王と王妃もそれを応援する。しかしどれほどにのび太の理想に近付けても、のび太としずかの共有した時間こそがふたりをつなぎ止めているのだ、と聡明な王女は気付き、結局身を引く。突然の事態に驚き、そんな状況でも同情する優しすぎるのび太に立腹して部屋を飛び出したしずかだが、追ったのび太と夜の公園で和解。みりん星人たちに行くあてがない事には変わりなく、のび太の部屋に住みついていた。

冷蔵庫女やドナドナにしてもそうなのだが、短編の短さにおいてはドラマを描くというよりも1つのエピソードで読後感に主眼を置いて描かれている気はする。次のページではどうなるのだろう?といった展開よりも、気持ちよく読めるかどうか。そういった意味において「音楽のようなマンガが描きたい」と言っていた彼女の言葉は十分実現しているのだと思う。