Trials to summarize OKAZAKI KYOKO's unbind comics岡崎京子の未単行本化作品を要約する試み - ハイリスク

ハイリスク WEEKLY漫画アクション(双葉社) 1989年6月13日号~7月4日号 ※短編集「カリブsong 狩撫麻礼作品集」(2014年2月 / 双葉社)に収録

建築設計の会社で秘書を勤めるリエは退屈な毎日を送っていたが、ある日友人と出かけたクラブで、「影のない男・リョウ」を見かける。彼を追い、突き止めると、彼(とその姉)の裏社会に生きるしかなかった、愛される事のなかった半生を知る事になる。姉弟は影のない事を指摘した彼女もまた危険な存在だと言う。姉弟はリエの抹殺を企てるが、リエの優しさに触れたリョウは、彼女の抹殺ではなく、自身らの乗っているクルマのハンドルを無理に切る事を選んだ。そして残されたリエもまた、影のない「ハイリスク」となった。

ディティールの遊びに「岡崎京子らしさ」を垣間見る事はできるが、原作付きということもあり、風呂敷は広げてみたものの的な内容で特筆すべき作品とは思えない。逆に設定のみの流用で、岡崎自身が好き勝手に描いたらどうなるのだろう?という興味はある。